公益財団法人 松籟科学技術振興財団

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科学技術の振興と、世界文化の発展に寄与することを願うものです。

設立の趣意

 戦後、焦土と化した国土から立ち上がった我が国は、国民の勤勉さと旺盛な技術革新とを結合させ、驚異的な復興と成長を実現し、その国民総生産は今や全世界の1割を占めるまでに至りました。
 この間、我が国の科学技術は、導入技術に依存しつつも逐次自主技術開発への努力を積み重ね、世界に誇り得る数多くの技術を創出し、先進国としての確実な地歩を固めてまいりました。
 しかしながら科学技術全般に視点を移しますと、我が国は、とかく成果を期待する余り、応用技術に直接結びつかない研究を軽視する傾向があり、基礎科学の立ち遅れが内外より指摘されております。このことは他国の基礎研究成果への我が国の只乗り論を招くなど、国際摩擦の一因となっております。
 今や我が国は、世界の経済大国として創造的な科学技術を広範に創出し、地球上のエネルギー開発利用、科学技術の恩恵に十分浴さなかった国々への援助、生命科学の人間生活への応用などを進め、世界経済の活力強化と社会の発展に貢献していく責務を負っています。
 このような時代の要請を踏まえ、松籟科学技術振興財団は、科学技術に関し、調査・研究およびこれらに対する助成などを行い、全地球的な科学技術の振興に貢献しようとするものであります。

設立者のことば

長谷川末吉(はせがわ すえよし)

理事 長谷川末吉

 1947年、戦後の物資乏しい時期に播磨化成工業株式会社(現ハリマ化成グループ株式会社)を設立し、爾来”松の科学”を追求しつつ、資源の開発と国際化に取り組んでまいりましたが、その間、関係各位のご指導、ご協力を得まして今日まで歩んでくる事ができましたことに深く感謝いたしております。
 当財団の設立は化学工業界の一端を担う私どもにとって多年の夢であり、各界有数の方々の絶大なご支援により、発足できましたことは、生涯の喜びといたすところでございます。
 ご承知のように、科学技術創造立国をめざす我が国にとって、創造的な化学技術や世界をリードする科学技術の創出・振興は、すべての業界、企業にとって共通する重要課題であります。これらの推進は、もとより一企業一業種では解決し得ないものであり、広く各界の英知を結集しなければならないものと存じております。
 このような視点から、当財団の諸事業を通じて上記課題の解決に何らかの成果をあげることができますれば、社会・経済発展の一助になろうかと設立者の一員として期待しているところであります。なにとぞ当財団の事業活動に対し、温かいご理解とご協力をたまわりますようお願い申しあげます。

略歴

1917年 7月生まれ 兵庫県加古川市出身
1947年11月 播磨化成工業(株)(現 ハリマ化成グループ(株))設立 取締役社長就任
1988年 6月 同社 代表取締役会長就任
2004年 6月 同社 取締役名誉会長就任
2007年 6月 同社 名誉会長就任
2009年 7月 永眠91歳

設立の経緯

 ハリマ化成グループ株式会社創業者の長谷川末吉は、はやくからトール油をさまざまな用途に適応可能な素材として着目していました。そして、かねてからの考えを行動に移し、1952年にはトール油の試験生産を開始しました。以来、トール油に対する研究開発を通じて、トール油の持つ素晴らしさを全国に紹介し、その可能性を拓いていきました。その長年にわたる功績が認められ、1982年に長谷川末吉は科学技術庁(現文部科学省)より”科学技術功労者賞”を受賞しました。
 ハリマ化成グループは、この栄誉を機に、さらなる科学技術の振興と世界文化の発展を願って、科学技術に関する調査・研究・国際交流に対する助成・奨励を行うことを目的として、1983年3月”財団法人松籟科学技術振興財団”を設立しました。